熊本県精神保健福祉士協会研修会(特別企画)開催のご報告と参加者の感想

 令和5年5月27日(土)に、厚生労働省「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築支援事業」広域アドバイザー委員長(日本精神保健福祉士協会会員)である岩上洋一氏をお招きし、講演会を開催いたしました。また 3 年ぶりの対面式での研修会となりました。急なお呼びかけにも関わらず沢山の方にご参加いただきました。
ありがとうございました。
 

参加者の感想

〇中島隆賀さん(熊本市障がい者相談支援センターアシスト)

 今回、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向けて」の研修テーマで社会福祉法人じりつ岩上先生の話を聞かせて頂きました。精神障がいに対応した地域包括ケアシステムは精神科通院中の方だけが対象ではなく、全国民のメンタルヘルスが対象である。最終的には、地域共生社会の実現を目指している。それらを行う中で、今後、住民全体の健康を守る包括的な視点をもっている保健師との連携が必要不可欠となっていく。その他関係機関との連携でも、主管課や市区町村の担当者等ともチームを形成し、作戦会議等を行っていくことが大切である。その結果、個々人だけで考えるのではなく、1つのチームとして連携していくことが必要である。今回の話で精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの理解やチームアプローチの重要性を学んだ。相談支援事業所としても、各関係機関と連携し、精神障がい者が地域生活をしやすい環境を整えていこうと思う。

〇榎田麻衣さん(くまもと心療病院)

 講演の中で「地域に繋いでおく」というお話がありました。比較的高齢者の方は地域包括支援センターや事業所に繋がるものの、精神障害者の方は本人だけでなく家族がサービス等の利用を望まず、ただ家で静かに生活できればいいという場合が少なくないです。本当にそれでいいのか?でも、本人の希望がないのにサービスを勧めるのは…と葛藤してしまいす。だから、何もできなくても、まずは「繋ぐ」ことをも意識していこうと思いました。もしかしたら病院以外で相談できる所を見つけてみませんか?という提案くらいなら受け入れてもらえるかもしれません。コロナが少し落ち着き、最近は関係機関と直接お会いして話をすることが増えてきました。地域包括ケアシステムが構築できるように、できることから取り組んでいこうと思います。